ヘラクレスオオカブトの人工蛹室の作り方|移すタイミング・大きさ・カビと失敗の対処
ヘラクレスオオカブトの幼虫飼育

ヘラクレスオオカブトの人工蛹室の作り方|移すタイミング・大きさ・カビと失敗の対処

マット交換でうっかり蛹室を崩してしまった、ケースの隅に作られた蛹室を見て角が曲がらないか心配になった。そんなときに頭に浮かぶのがヘラクレスオオカブトの人工蛹室ですが、いつ移せばいいのか、どのくらいの大きさで作ればいいのか、調べるほど迷ってしまいますよね。

実は、人工蛹室でいちばん大切なのは手先の器用さよりも、移す時期の見極めと、目の前の個体に合わせた大きさだと私は考えています。なぜなら、作業そのものはオアシスとスプーンがあれば進められる一方で、顎が動くうちに移すと、幼虫が動いてせっかくの人工蛹室を壊してしまうからです。

この記事では、人工蛹室が必要かどうかの判断から、移すタイミング、大きさの決め方、オアシスを使った作り方、移した後の管理、カビや失敗の対処までを順番にまとめました。この記事を読めば、目の前の個体にいま何をすればいいのかを、自分で判断できるようになるでしょう。

この記事のまとめ
  • 基本は天然の蛹室のまま。人工蛹室が要るのは、蛹室を壊した、マットの上で蛹になった、オスが隅や底に作ったときだけ
  • 移すのは完全な前蛹になってからか、蛹になって数日後。顎にスプーンを当てて噛むうちは移さない
  • 長さは角の先から腹の端まで入り、前後に指1〜2本分の余裕が目安。オアシスを削り、加水してから使う

ヘラクレスオオカブトに人工蛹室は必要?判断の基準

結論から言うと、問題のない天然の蛹室があるなら人工蛹室は要りません。どれだけ丁寧に作っても、幼虫が自分の体に合わせて作った部屋には敵わないというのが私の考えですので、手を入れるのは理由があるときだけにしましょう。

天然の蛹室のままでよいケース

蛹室が崩れておらず、ケースの対角線や長辺に沿って作られているなら、天然のままで大丈夫です。角が伸びる方向に空間が取れているので、わざわざ移すほうがかえってリスクになります。

天井が崩れてしまった場合でも、底の形が残っているなら慌てて移す必要はありません。上が開いた状態のまま待つ「露天掘り」という手があり、体を動かさずに済むぶん負担は軽いはずです。

人工蛹室へ移すべきケース

移すことを考えるのは3つの場面です。1つ目は、マット交換などで蛹室を壊してしまい、底の形も残っていないとき。2つ目は、蛹室を作れないままマットの上で蛹になってしまったとき。3つ目は、オスがケースの隅や底に蛹室を作ったときです。

このうち3つ目は角に関わるので、オスならではの判断になります。蛹の時期全体の流れの中で人工蛹室がどんな位置づけなのかは、ヘラクレスオオカブトの蛹の期間と管理方法の記事で確かめられます。また、隅に作られるのを防ぐには、蛹化前に十分な大きさのケースへ移しておくのが近道です。早いオスは孵化から1年ちょっとで蛹になることがあるので、遅くとも孵化後1年を目安にしましょう。横幅の薄い観察用ケース「ラクぼっくすWIDE」のような容器を使う飼育者もいます。ケースの大きさの目安はヘラクレスオオカブトの飼育ケースの選び方の記事を見てみてください。

幼虫がオスかどうかを早めに知りたい方は、幼虫のオスメスの見分け方も確認してみてください。

蛹室の良し悪しを見分けるには

外から見て判断しやすいのが、ケースの側面に丸く見える「窓」です。月夜野きのこ園の解説によると、側面に丸い窓が見える蛹室は途中で壁に当たった形で、角曲がりの可能性が高いという情報があります。逆に、蛹室が対角線や長辺に沿って伸びているように見えるなら、天然のままでよいとされています。

私個人的な意見ですが、オスで蛹室の形に違和感があるなら、完全な前蛹になった時点で移したほうが後悔は少ないかと思います。ただし、角曲がりは「可能性が高い」という話で、窓が見えたら必ず曲がるとまでは言えません。まずは焦らず、次の章の見極めに進みましょう。

人工蛹室へ移すタイミング|前蛹か蛹かで判断

移してよい時期は、完全な前蛹と、蛹になって数日後の2つです。私は完全な前蛹で移すのを基本にして、その時期を逃したら蛹で移すという順番で考えるのがよいと思います。状態ごとの判断を表にまとめました。

状態確かめること判断
まだ顎が動くスプーンを顎に当てると噛む移さない。蛹室かマットに戻す
完全な前蛹噛まず、脚も動かず、体を上下させるだけ移せる
蛹になった直後表面がまだ固まっていない移さず待つ
蛹になって数日後表面が固まっている移せる

完全な前蛹になってから移す

前蛹かどうかは、見た目よりも顎の反応で確かめます。スプーンの先を顎に当てて噛んでくるなら、まだ幼虫として動ける状態なので蛹室に戻してください。噛まず、脚も動かず、体を上下させる動きだけになっていれば、完全な前蛹と考えてよいでしょう。

月夜野きのこ園の作り方の解説でも、顎と手が固まる前に移すと動いて人工蛹室を壊してしまうという情報があります。蛹室ができてから3週間ほどを目安にする飼育者もいますが、これは個体によってずれますので、私は日数より顎の反応を優先するのがよいかと思います。

前蛹の期間は数週間〜1か月半ほどと幅があります。ケースの外から見えるなら、体を上下させる動きが続いているかを毎日眺め、その動きが見えてから顎を確かめると、触る回数を減らせます。

蛹になってから移す場合

前蛹の時期を逃しても手遅れではありません。先ほどの月夜野きのこ園の解説には、移し替えには前蛹と蛹の2つの時期があり、蛹の移し替えは比較的楽だという情報があります。顎や手が動く心配がないぶん、人工蛹室を壊される不安が減るのでしょう。

ただし、蛹になった直後は別です。体の表面がまだ固まっていないので、なってすぐには動かしません。白っぽい色が数日でオレンジ〜茶色に色づき、表面が固まってから移します。「蛹になっていた!」と気づいても、そこで慌てて手を出さないことが大切です。

人工蛹室へ移すタイミングの判断(まだ顎が動くなら移さない、完全な前蛹は移せる、蛹になった直後は移さず待つ、蛹になって数日後は移せる)

移すのが早すぎたときの対処

移したあとで幼虫が動き出したら、顎がまだ動く段階だった可能性があります。もう一度スプーンを当てて噛むようなら、新しいマットに戻して蛹室を作り直させることができます。体力は使ってしまいますが、完全な前蛹とは違って自分で作り直せる段階です。

顎が動くうちに蛹室を壊すと、作り直しで体力を使い、サイズダウンや最悪の場合は死亡につながるといわれています。やり直しが利くからといって繰り返さず、一度戻したらそっとしておいてあげてください。マットに戻したあとの温度やマットの扱いは、ヘラクレスオオカブトの幼虫の育て方の記事が参考になるかと思います。

人工蛹室の大きさの決め方

人工蛹室の大きさは、何mmと決めるより目の前の個体に合わせて決めるものです。先に目安を表で見ておきましょう。

部分目安注意点
長さ角の先から腹の端まで入り、前後に指1〜2本分の余裕個体ごとに合わせて決める
幅蛹の幅の約1.3〜1.4倍という情報(クワガタの一例)広すぎると羽化で回転しにくいといわれる
深さ断面をU字にして浅めから掘る足りなければ掘り足す
傾斜頭側を少し高くする頭側に急な返しを作らない

長さは角の先まで余裕を取る

長さの目安は、角の先から腹の端までが入り、前後に指1〜2本分の余裕がある長さです。同じ血統の兄弟でも大きさにはばらつきがあるので、目の前の個体に合わせて決めるのが安全だと思います。

前蛹を移す場合は角がまだ伸びていないので、この測り方は使えません。縦方向は長くても構わないという飼育者の情報がありますので、オスの前蛹ならオアシスの長さをできるだけ使って長めに取っておくと安心でしょう。

幅は蛹より少し広く取る

幅は体より少しゆとりがある程度にします。月夜野きのこ園の作り方の解説には、蛹の幅の約1.3〜1.4倍を目安にするという情報がありますが、これはクワガタを例にした数字ですので、ヘラクレスでは参考程度に見ておくのがよいでしょう。広すぎると羽化のときに回転しにくいという飼育者の情報もあります。長さは余裕を取りつつ、幅は広げすぎないと覚えておくと迷いません。

深さと傾斜は頭側を高く取る

深さは個体がすっぽり収まるくらいを目安に、浅めに掘って足りなければ掘り足す進め方が失敗しにくいかと思います。一度深く掘ってしまうと元に戻せませんし、掘り足すのは水を含ませる前のほうが作業しやすいからです。

底は頭側を少し高くしておきます。月夜野きのこ園の角曲がりの解説には、水平な天然の蛹室なら頭側を20〜30度高くする手があるという情報があります。人工蛹室で角度を測る必要はなく、頭側が少し高ければ十分でしょう。また、頭側に急な返しを作らなければ角が引っかからないという情報もありますので、頭側の壁はなだらかに仕上げてください。

人工蛹室の作り方|オアシスで作る5つの手順

ここからは、オアシスを削って人工蛹室を作る方法です。特別な道具は必要ありません。

用意する道具はケースとオアシスが中心

用意するものは次のとおりです。

  • フタ付きのシューズケース(蛹より一回り大きいもの)
  • オアシス(ケースに収まるサイズ)
  • スプーン
  • 水
  • 油性ペンなど(下書き用・なくても可)

シューズケースは100円ショップで手に入ります。オアシスはフローラルフォームのことで、生花を挿すための吸水スポンジです。100円ショップには短いものしかないことがあるので、オスの人工蛹室に使う長いものはホームセンターや園芸店で探しましょう。保湿性が高くやわらかいので、スプーンで削れて水も保てるのが助かるところです。当サイトでは卵の管理にも同じオアシスを使っていて、オアシスの扱いに慣れておきたい方はヘラクレスオオカブトの卵管理はオアシスがおすすめ!の記事もあわせて読んでみてください。

羽化後まで見すえて道具をそろえるなら、飼育セットに必要なものも参考になります。

オアシスを削って仕上げる手順

作業は次の5つの手順で進めます。

  1. 下書きをする: オアシスをケースに入れ、表面に個体が収まる楕円形の線を引きます。長さと幅は先ほどの目安に合わせてください
  2. スプーンで掘る: 線に沿って少しずつ削ります。断面はU字をイメージし、底を平らにせず丸みを持たせ、頭側が少し高くなるように浅めから掘り進めます
  3. 内側をならす: スプーンの背や指の腹でくぼみ全体をなで、デコボコや突起をなくします。削りカスも落としておきましょう
  4. 加水する: ケースから出したオアシスを水を張った容器に浮かべ、自然に沈むのを待ってむらなく吸水させます
  5. 水を捨てる: 余分な水を捨ててケースに戻し、くぼみに水がたまっていない状態にしてから使います
オアシスで人工蛹室を作る5つの手順(下書きをする、スプーンで掘る、内側をならす、加水する、水を捨てる)

この中で手を抜かないでほしいのが、3番目の内側をならす工程です。内側にデコボコが残っていると、羽化のときに翅や脚が引っかかる原因になります。地味な作業ですが、時間をかけてほしいところです。

はると

私が最初に作った人工蛹室は底がデコボコで、蛹が斜めに寝てしまって冷や汗をかきました笑 ならす工程は地味ですが、手を抜いてはいけないところです。

オスとメスで形を変える

オスは角のぶんだけ縦に長い楕円にします。ヘラクレスは角が長いので、オアシス1個では長さが足りない大型のオスもいて、その場合はオアシスをつなげて長さを確保する飼育者もいます。作り始める前に、ケースとオアシスの長さが足りるかを見ておくとよいでしょう。

メスには角がないので、体の長さに合わせて短めに作れば十分です。形そのものはオスと同じで、U字の断面と頭側の傾斜を意識してください。

市販の人工蛹室を使う方法

自分で掘るのが不安なら、くぼみが成形されたスポンジ製の市販品を使う手もあります。オス用・メス用、サイズ別に用意されていて、形を失敗する心配がないのがよいところです。ただし決まったサイズしかないので、大型のオスでは角が収まらないことがあります。前蛹からは角の長さが読めませんので、オスなら迷ったときは長いサイズを選びましょう。

はると

私の経験では、個体ごとに合わせて自作するほうが失敗が少なかったです。もちろん市販品でも構いませんので、自分が安心して作業できるほうを選んでください。

人工蛹室への移し方と移した後の管理

人工蛹室ができたら、いよいよ移動です。作業は短時間で済ませ、移したあとは静かな環境で待ちましょう。

蛹や前蛹の移し方

移すときは手のひらかスプーンで下からすくうようにして、短時間で済ませます。指でつまむのはやめてください。向きは天然の蛹室で寝ていた向きのままにして、頭が高い側に来るようにくぼみの中央へ静かに置きます。

蛹はとてもデリケートで、持ち上げたり転がしたりするだけで羽化不全の原因になります。何度も載せ直さずに済むよう、くぼみの大きさが合うかどうかは、すくい上げる前に見比べておくと安心かと思います。

温度と湿度の管理

温度は天然の蛹室のときと同じ20〜22℃で、静かで暗めの場所に置き、振動させないようにします。ケースの置き場所を何度も変えないことも大切です。

オアシスは乾かさないように見ておきましょう。乾いてきたら、蛹室に水が流れないよう端のほうへ軽く霧吹きをします。ステージごとの湿り気の違いが気になる方は、ヘラクレスオオカブトの湿度管理の記事に霧吹きの考え方をまとめています。

フタと空気穴の扱い

フタは軽く乗せるだけにして、密閉はしません。空気穴については、月夜野きのこ園の作り方の解説に、通気穴を開けたフタでもよいという情報があります。軽く乗せる形でも穴あきのフタでも、密閉しないことさえ守れば、どちらかにこだわる必要はないでしょう。

ケースによっては乾きやすいことがあります。その場合は、フタとの間に新聞紙を挟むと乾燥を抑えやすいでしょう。

羽化後はそのまま待つ

蛹の期間はオスで約2〜3か月、メスで約1〜2か月が目安です。飼育温度や個体によっては、もう少し早く羽化することもあります。ここまで長い幼虫期間を見守ってきた方なら、もうひと踏ん張りですね。幼虫時代からの長さを振り返りたい方はヘラクレスオオカブトの幼虫期間の記事も見てみてください。

羽化しても、すぐに取り出してはいけません。2〜3週間は人工蛹室のオアシスの上でそのままにしておきます。自分で動き出さないときも、取り出すのは羽化から1か月ほどを目安に、早くても3週間は空けてください。取り出すときは、上から静かに持ち上げるだけです。羽化後の管理については、ヘラクレスオオカブトの羽化後の管理方法の記事で時期ごとに解説しています。

角の曲がりや翅の不全がなぜ起きるのかは、羽化不全の原因と防ぎ方で切り分けられます。

人工蛹室のカビと失敗の対処法

人工蛹室で困ったときは、まず症状ごとに対処を確かめてください。慌てて動かす前に、この表で判断するのがおすすめです。

症状考えられること対処
少量のカビが出た少量なら問題ない蛹は動かさない。羽化後、体が固まってから柔らかい筆で取り除く
カビが蛹に広がるように見える見た目だけでは判断しにくい気になるなら予備の人工蛹室へ移す手もあるが、触るリスクと比べて決める
一部が黒く腐ったようになり、異臭やカビがある死亡のサイン取り出す
全体が均一に黒ずむ羽化の前兆触らず見守る
顎が動くうちに蛹室を壊した作り直せるが体力を使うマットに戻す
完全な前蛹や蛹で蛹室を壊した自分では作り直せない人工蛹室へ移す(蛹になった直後は固まるまで待つ)。底が残っていれば露天掘りも
オアシスが乾くケースが乾きやすい端に軽く霧吹き。新聞紙を挟む
蛹が斜めに寝た底のデコボコ表面が固まるまで触らない。動かすなら下からすくって移す

カビが生えたときの対処

オアシスの表面などに少しカビが見えても、少量なら問題ありません。取り除きたくなる気持ちはわかりますが、蛹の時期は触ることのほうが負担になりますので、羽化して体が固まってから柔らかい筆で取り除けば十分でしょう。

蛹に広がるように見えて気になるなら、予備の人工蛹室を作って移すのも一つの手です。ただ、移すこと自体にもリスクがありますので、少量なら動かさないのが私のおすすめです。なお、カビ取りの薬剤などは、蛹に安全だと言い切れる根拠を私は持っていないので、おすすめしていません。

見分けておきたいのが、死亡のサインです。一部が黒く腐ったようになり、異臭やカビも出ているなら、残念ながら死亡している可能性が高いでしょう。一方で、全体が均一に黒ずんでいくのは羽化の前兆ですので、心配いりません。色の変わり方が「全体に」なのか「一部だけ」なのかを見てあげてください。

カビと黒ずみの見分け方(少量のカビや全体が均一に黒ずむ状態は触らず見守る、一部が黒く腐ったようになり異臭やカビも出ている状態は死亡のサイン)

蛹室を壊したときの対処

蛹室を壊してしまったら、まず個体をその場から動かさず、乾かないようフタをしてから段階を確かめます。顎がまだ動くなら、マットに戻して作り直させることができます。完全な前蛹や蛹は自分で作り直せませんので、人工蛹室に移してあげましょう。

蛹になったばかりのときに壊してしまった場合は、色づいて表面が固まるまで数日は動かさず、フタをして乾燥を防ぎながら待ちます。天井だけが崩れて底の形が残っているなら、同じようにフタをして露天掘りのまま待つという選択肢もあります。

オアシスが乾いたときの対処

オアシスの乾きに気づいたら、蛹室に水が流れないように端へ軽く霧吹きをします。くぼみに直接かけないことだけ気をつけてください。何度も乾くようなら、フタとの間に新聞紙を挟んで様子を見るとよいでしょう。

蛹が斜めに寝たときの対処

蛹が斜めに寝てしまう原因として私に思い当たるのは、底のデコボコです。ですので、いちばんの対策は作る段階で底をならしておくことになります。

すでに斜めになっている場合、すぐに手を出すのは待ってください。蛹は転がすだけでも羽化不全の原因になるからです。私個人的な意見ですが、なったばかりの蛹なら表面が固まるまでは触らず、動かすとしても下からすくって、底をならし直した人工蛹室へ移す程度にとどめるのがよいかと思います。

はると

失敗すると焦りますが、焦って何度も触るのがいちばん怖いところです。深呼吸してから表を見直しましょう^^

ヘラクレスオオカブトの人工蛹室でよくある質問

最後に、人工蛹室の材料とメスの扱いについて、気になるところをまとめておきます。

ダイソーの材料で作れる?

シューズケースは100円ショップのもので作れます。オアシスは短いものしか置いていない店もあるので、見つからないときはホームセンターや園芸店も探してみてください。大型のオスの場合は、長さが足りるかどうかを買う前に確かめておきましょう。

ティッシュや土で代用できる?

ティッシュやトイレットペーパーで作る方法は小型種向けといわれていて、体の大きなヘラクレスにはオアシスを使うのがよいかと思います。

土(マット)については、顎が動く幼虫ならマットに戻して自分で作り直させることができますが、飼育者が作る材料としては、形を整えやすく水を保てるオアシスのほうが安心だと私は考えています。

メスにも人工蛹室は必要?

メスには角がないので、隅に作ったというだけなら移さなくてもよいでしょう。蛹室を壊したときやマットの上で蛹になったときは、オスと同じように人工蛹室が役に立ちます。

はると

メスは多少窮屈な蛹室でも、きれいに羽化してくれることがほとんどでした。角のことで人工蛹室を考えるのは、オスだけと思っていただいて大丈夫かと思います。

まとめ

ヘラクレスオオカブトの人工蛹室は、天然の蛹室に問題があるときだけ使うものです。移すのは完全な前蛹か、蛹になって数日後で、長さは角の先から腹の端まで入って前後に指1〜2本分の余裕を取ります。オアシスを削ったら内側をならし、移したあとは20〜22℃の静かな場所でフタを軽く乗せて待ちましょう。少量のカビなら動かさず、羽化後も2〜3週間はそのままです。

当サイトではそれぞれの飼育フェーズに合った情報を紹介しています。ここまで大切に育ててきた個体ですから、羽化まであと少しです!この記事が少しでもお役に立ったのなら、私も大変うれしいです。ぜひ以下の記事もご覧になってみてください。

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