ヘラクレスオオカブトの種類は13種類!それぞれの特徴や希少性の違いとは

ヘラクレスオオカブトの種類は13種類!それぞれの特徴や希少性の違いとは

ヘラクレスオオカブトに種類があるのはご存じですか?実は一般的にヘラクレスオオカブトの中には全部で13種類も存在し、それぞれ見た目の特徴や生息地が異なります。この記事では、全13種類のヘラクレスオオカブトの特徴や生息地をそれぞれ紹介していきます。最後には「ヘラクレスリッキーブルー」というブルー系の珍しいヘラクレスについても触れていきますので最後までご覧ください。

ヘラクレオオカブトは全部で13種類

ヘラクレオオカブトはメキシコ南部からブラジル中部にかけての分布しており、それぞれのエリアごとの特徴によって全部で13種類に分類されています。ブラジル中部以南にかけての地域からはヘラクレオオカブトの採取報告が上がっていませんが、まだまだ未知の種類が潜んでいるかもしれないという研究者の意見もあるようです。

No.1:ヘラクレス・ヘラクレス

一般的に“ヘラクレスオオカブト”といった場合には、この「ヘラクレス・ヘラクレス」のことを指していることが多いです。

ヘラクレス・ヘラクレスは全ヘラクレス種の中でも“原名亜種”という分類になっており、これはヘラクレス・ヘラクレスが全13種類の中で一番最初の「ヘラクレスオオカブト」として発見されたことを意味します。

また、ヘラクレス・ヘラクレスは全13種類の中でも最も体長が大きくなる種類で、ギネス記録は宮崎県のHirokAさんというブリーダーが生み出した182.8mmです。

【2022年最新版】ヘラクレスオオカブトのギネス記録が更新!190mmも夢ではない!?
学名:Dynates (Dynates) hercules herlures
分布:小アンティル諸島(グアドループ諸島(バセテール島)、ドミニカ島)
体長:♂46~181mm、♀50~80mm
希少度:★★★☆☆

No.2:ヘラクレス・バウドリィ

ヘラクレス・バウドリィは、ヘラクレス・ヘラクレスの生息域にほど近い、マルティニーク島にて発見された小型のヘラクレスオオカブトです。

後述する別亜種のヘラクレス・レイディとの違いがほとんどなく、研究者によってはこれらバウドリィとレイディを別亜種にするか、同亜種にするか意見が分かれています。

学名:Dynates (Dynates) hercules baudrii
分布:小アンティル諸島(マルティニーク島)
体長:♂50~108mm、♀54.8~59.3mm
希少度:★★★★★

No.3:ヘラクレス・レイディ

ヘラクレス・レイディもヘラクレス・バウドリィ同様に小型のヘラクレスオオカブトです。

灯火によく飛来する習性があり、現地の最盛期である8~10月には普通に見ることができるようです。日本においても2005年前後に複数の個体が入荷したことで飼育個体が増加し、ヤフオク等ではよく見かける種類になっています。

学名:Dynates (Dynates) hercules reidi
分布:小アンティル諸島(セントルシア島)
体長:♂45~105mm、♀47~62mm
希少度:★☆☆☆☆

No.4:ヘラクレス・トリニダーデンシス

ヘラクレス・トリニダーデンシスの現地でのシーズンは4~6月で、外灯に集まる個体が複数観察されているようです。

後述する「ヘラクレス・ブリュゼニ」と同じ亜種と考える研究者もいるようで、こちらに関してもバウドリィとレイディの場合と同様に、今後の研究次第では分類方法が変更になる可能性もあります。

学名:Dynates (Dynates) hercules trinidadensis
分布:小アンティル諸島(トリニダード島、トバゴ島、グレナダ島)
体長:♂50~144.5mm、♀49~68mm
希少度:★★☆☆☆

No.5:ヘラクレス・ブリュゼニ

ヘラクレス・ブリュゼニはヘラクレス・トリニダーデンシスの生息地からもう少し南に位置する、ベネズエラのボリバル州を基産地として記載されたヘラクレスの1種です。

トリニダーデンシスを本亜種に含める研究者もいるほど、ブリュゼニとトリニダーデンシスの特徴はよく似ています。

学名:Dynates (Dynates) hercules bleuzeni
分布:ベネズエラ東部(Bolivar州)、ブラジル北東部
体長:♂66~151mm、♀55~66mm
希少度:★★★☆☆

No.6:ヘラクレス・セプテントリオナリス

ヘラクレス・セプテントリオナリスはグアテマラを基産地として記載されたヘラクレスの1種で、見た目の特徴はヘラクレス・オキシデンタリスとよく似ています。

グアテマラからパナマ中部までがセプテントリオナリスの生息地で、パナマ東部からコロンビアにかけてはオキシデンタリスの生息地、というように両亜種の生息地が被っている地域があり、実際にパナマ東部では両亜種の特徴をどちらも持ち合わせた個体も発見されています。

学名:Dynates (Dynates) hercules baudrii
分布:メキシコ南部(チャパス州)ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ
体長:♂70~158mm、♀55~70mm
希少度:★★☆☆☆~★★★★☆

No.7:ヘラクレス・オキシデンタリス

ヘラクレス・オキシデンタリスは前胸部が黄色味を帯びる個体が確認されています。通常は黒い前胸部が、本亜種に限って黄色味を帯びるというのはヘラクレス・オキシデンタリス固有のものといえるでしょう。

産地の違いによって体長差も見られ、エクアドル産の個体では130㎜前後が多いが、コロンビア産(後述する“リッキー”と一部生息地が被る)になると150㎜を超えてくる個体も確認されている。

学名:Dynates (Dynates) hercules occidentalis
分布:パナマ東部、コロンビア西部、エクアドル北西部
体長:♂70~156mm、♀69.1mm
希少度:★★☆☆☆~★★★★☆

No.8:ヘラクレス・リッキー

ヘラクレス・リッキーは原名亜種であるヘラクレス・ヘラクレスに次いで大きくなるヘラクレスオオカブトの一種で、ヘラクレス・ヘラクレスと比較すると胸角が細く、スラっとしている印象。

生息地域がヘラクレス・エクアトリアヌスと被っており、標高によって住み分けをしているようなのですが、標高の分布境界に近い場所ではリッキーとエクアトリアヌスの両方の特徴をもった個体も確認されてるようです。

学名:Dynates (Dynates) hercules lichyi
分布:ベネズエラ北西部~南西部、コロンビア北部、北部エクアドルの中央部、ペルー中央部、ボリビア北部および中央部
体長:♂57~172mm、♀55~75mm
希少度:★☆☆☆☆~★★★★☆

No.9:ヘラクレス・エクアトリアヌス

ヘラクレス・エクアトリアヌスの最大の特徴は上翅の色でしょう。黄褐色から明るい黄色になりやすくかつ、黒い点々も少ない傾向にあるので、色味が非常にきれいな個体が多いです。

エクアドル産の個体の中には最大160㎜の個体も確認されているので、色味のキレイさと大きさを兼ね備えたヘラクレスオオカブトを楽しむこともできるでしょう。

学名:Dynates (Dynates) hercules ecuatorianus
分布:エクアドル東部、コロンビア南部、ブラジル(Amazonas州)、ペルー北東部
体長:♂65~165mm、♀55~73mm
希少度:★☆☆☆☆~★★★☆☆

No.10:ヘラクレス・タカクワイ

ヘラクレス・タカクワイは、頭角に突起が(ほぼ)なくスラっとした日本刀のように伸びている部分が特徴的でしょう。

ブラジルのロンドニア州で発見された1匹のオスをもとに記載された亜種なのですが、この地域は現在開発が進んでいる状態のために採取ができなくなってしまっているようです。日本市場においてもここ数年の流通は全くなく、入手することはほぼ不可能な種類となっています。

学名:Dynates (Dynates) hercules takakuwai
分布:ペルー南東部(Madre de Dios県)ブラジル西部(Amazonas州南部、Rondonia州、Mato Grosso州北部)、ボリビア北部(Pando県、Beni県北部)
体長:♂50~140mm、♀は未知
希少度:★★★★★

No.11:ヘラクレス・モリシマイ

ヘラクレス・モリシマイは全13種のヘラクレスオオカブトの中で、もっとも標高の高い地域に生息する中型のヘラクレスです。

エクアトリアヌスの変異体として登録された亜種のようで、見た目の特徴もエクアトリアヌスに近い個体も確認されています。

学名:Dynates (Dynates) hercules morishimai
分布:ボリビア(Lapas県中南部、Cochabamb県)
体長:♂56~143mm、♀56~68mm
希少度:★★★☆☆

No.12:ヘラクレス・パスコアリ

ヘラクレス・パスコアリは標高の低い地域に生息するヘラクレスオオカブトで、その生息エリアの範囲は非常に狭いです。限られた地域でしか確認されていない上に、昆虫採集に厳しい制限がかかってしまっているエリアでもあるので、今後の日本への入荷はかなり絶望的な種類といえます。

学名:Dynates (Dynates) hercules paschoali
分布:ブラジル東南部(Bahia州東南部、Espilito Santo州北東部)
体長:♂85~150mm、♀63mm
希少度:★★★★☆
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No.13:ヘラクレス・トゥクストラエンシス

ヘラクレス・トゥクストラエンシスはヘラクレスオオカブトの全亜種の中でも、最も未知な種類であるといえます。

トゥクストラエンシスの生息エリアは、セプテントリオナリスとオキシデンタリスの生息エリアとも被っており、見た目の特徴も非常に近いので、どちらかの亜種の小型個体の可能性もあります。

セプテントリオナリスと同一の亜種だと分類している研究者もいます。

学名:Dynates (Dynates) hercules tuxtlaensis
分布:メキシコ南部(Veracruz州、Los Tuxtlas、Santa Marta 山塊)
体長:♂62~80mm、♀は未知
希少度:★★★★★

ヘラクレスオオカブトの生息地に関しては以下の記事で詳しく解説しています。ブルーヘラクレス(上翅が青いヘラクレスオオカブト)の生息地に関しても触れていますので、興味のある方は併せてご覧ください。

ヘラクレスオオカブトの生息地を紹介!ブルーヘラクレスはどこにいる?

ヘラクレスリッキーブルーは実在するのか

「ヘラクレスリッキーブルー」という名前をご存じでしょうか。ムシキングをやっていた方であれば知っている方も多いかと思いますが、ヘラクレスリッキーブルーとはその名の通り、上翅が青い(青白い)ヘラクレス・リッキーのことです。

そんなヘラクレスリッキーブルーですが、ゲームの中だけではなく現実にも存在するのか気になる方も多いかと思うので、真相を調べてみました。

ヘラクレスリッキーブルーは実在する!

結論から言うと、上翅が青白いヘラクレスリッキーブルーは確かに実在することがわかりました。

標本個体も流通しているようですし、飼育していた幼虫からブルー系の個体が羽化したという報告も確認できました。

はると

ちなみに、「ヘラクレスリッキーブルー」という名前が有名すぎて、ブルー系ヘラクレスはヘラクレス・リッキーだけだと思ってしまうかもだけど、実は全13種のヘラクレスオオカブト全てにおいて青い個体が出てくる可能性があるんだよ!

人工的な個体も存在するため注意が必要

実は、ヘラクレスリッキーブルーは人工的に作ることができます。

作り方はいたって簡単で、上翅に紫外線を照射するだけです。紫外線を照射することによって、上翅の色素が変色し、結果的に青白いヘラクレスリッキーブルーを作り出すことができます。

実際に輸入個体の中から、符節が欠けていたり、微毛が抜け落ちているような長期間野外で活動していたであろう個体を観察すると、上翅が青白くなっていることが多いそうです。これは太陽の紫外線光によるものと考えられます。

もしも、ヤフオク等でヘラクレスリッキーブルーと称した個体が売られてた際には、十分注意をしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ヘラクレスオオカブトは全部で13種類に分類がされていますが、これらはあくまで2021年5月現在の分類方法になります。

この記事を読んでくださった方は、将来、ヘラクレスの研究が進んだ際に、今よりも種類が増える可能性と減る可能性のどちらも考えられることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

何か追加情報がわかり次第、この記事も随時更新していきます。ご質問等ございましたらコメントをいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT US
はると
カブクワ飼育歴は約20年の25歳サラリーマン。幼い頃に、憧れだったヘラクレオオカブトを手に入れられなかった経験から、誰でもヘラクレス飼育を楽しめる世の中を目指して情報発信/専門ショップの立ち上げ準備を開始。
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